対象の営業の特殊性から、
について検討し、補償額を算定したものである。
対象は「風俗営業等の規制および業務の適正化等に関する法律」(以下「風営法」という)の店舗型性風俗特殊営業に分類される。
風営法では、善良な風俗と清浄な風俗環境を保持し、および少年の健全な育成に障害を及ぼす行為を防止するため、これら店舗の営業区域等を規制している。
そのため、移転に伴う問題と費用について、以下の課題を整理する必要がある。
を整理する必要がある。
性風俗業を形態別に「店舗型」「無店舗型」「映像送信型」の3つの形態に分け、全ての営業を所轄の公安委員会に届けるよう義務づけた。風営法規制によれば、営業時間の制限、広告等の規制とともに、以下の区域について営業が禁止される。
性風俗業は形態別に、
の3つの形態に分け、全ての営業を所轄の公安委員会に届けるよう義務づけた。風営法規制によれば、営業時間の制限、広告等の規制とともに、以下の区域について営業が禁止される。
本法施行後は例外なく営業が禁止される区域。以下の施設等の周囲200mの区域が営業を禁止される。
都道府県が善良な風俗もしくは清浄な風俗環境を害する行為、または少年の健全な育成に障害を及ぼす恐れがある行為を防止するため必要のある時は、条例により地域を定め禁止する区域。
原則的には禁止区域ではないものの、都道府県の条例により例外的に禁止される区域である。
そして、第28条第2項特例的禁止区域として風営法施行条例の規定により、県内全域においてファッションヘルスは営業禁止区域に指定されている。したがって、現在営業している店舗では営業が可能なものの新規開店は法規制により事実上困難な状況にある。
対象施設の移転にあたって、営業の特殊性から移転先の有無、移転の可能性、営業補償のあり方等について、留意する必要がある。
公共用地の取得にあたって、一般的には公共事業にとって必要なものは建物等(営業体を含む)ではなく土地であるので、その土地にある建物等については事業施行予定地外へ移転すれば足りる事となる。したがって、取得又は使用しようとする土地の上に建物等の物件がある時は、適正な移転料を補償し、移転させるのが原則である。
しかしながら、公共事業のため土地等を取得され営業場所を移転する事となった場合、客観的に見て対象の営業を継続するのに適当な移転先がないと判断される場合には、営業の継続不能として営業廃止の補償を採用する事となるものである。
対象の移転にあたっては、対象店舗は風営法の性風俗特殊営業にあたり、全域において営業禁止区域に指定されており、移転といえども店舗の開設は困難である。したがって、対象のファッションヘルスは移転先の確保が困難な事から、営業廃止の補償が妥当な補償方法とした。
対象の店舗について、移転後に従前の営業が成り立つような移転先がないとして営業廃止補償を採用する事とするが、
※基準細則26-1-(1)
基準細則26-1-(2)
基準細則26-1-(3)
のうち、対象は基準細則26-1-1(1)法令の制限により移転先のない業種であるとの要件によって廃止補償を認定したものである。
| ※ | 細則26-1-(1) | ||
| (例) | 風俗関連営業 | ||
| 銭湯・タバコ屋等 | |||
| 細則26-1-(2) | |||
| (例) | 名勝○○饅頭 | ||
| 細則26-1-(3) | |||
| (例) | 物理的条件 | ||
| 貸しボート・釣船・駅前自転車預 | |||
| 社会的条件 | |||
| 養豚・養鶏 | |||
対象は、営業場所が物理的又は社会的条件により限定される業種として営業廃止の補償方法を認定したものではあるが、営業廃止の方法といえどもそれが移転方法の工法である限り、従前従後の価値および機能は等しい事が必要である。
対象店舗の営業廃止により、
等の特性によって得られていた従前の高収益を回復する事は、いかなる業種(小売業・飲食業・金融保険・不動産・サービス業)に転業し、時間が経過したとしても不可能である事は、平均的な指標との対比でも明らかである。
すなわち、従前の営業が他の同業種、同規模の営業体と比較して超過利潤が認められるならば、営業廃止の補償としての営業権等の補償を行う必要性があるものと考察する。