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  4. 個別対応方式を選択している場合

個別対応方式を選択している場合

課税売上割合95%未満の事業者(店舗のみが移転対象)

課税売上のみに対応するもの

  • 業務等の設定:一般小売業およびアパート経営
  • 売上高・仕入・利益等の内容
売上 仕入・利益等
店舗売上 9,000万円 商品仕入等 6,800万円 アパート修繕 200万円
仮受消費税 450万円 仮払消費税 340万円 仮払消費税 10万円
アパート賃貸料 1,000万円 人件費等 2,000万円 電気代等 400万円
所得(収益) 600万円 仮払消費税 20万円

上記設定の事業者の納付すべき消費税

図1
課税売上割合= 9,000万円 =90.0%(95%未満)

9,000万円+1,000万円

個別対応方式(原則課税)を選択している事業者であるため、次より消費税を算定する。

(1) 仮受消費税 = 450万円
(2) 課税売上のみに対応する仮払消費税 = 340万円
(3) 課税・非課税の売上に対応する(共通)
仮払消費税(電気代等に係る仮払) = 20万円
(4) (3)のうち課税売上に対応する仮払消費税
= 20万円×課税売上高割合(90%) = 18万円
(5) 消費税納付額
= (1)450万円 - ((2)340万円 + 4.18万円) = 92万円

上記の事業者が公共事業等による補償を受け移転した場合の納付すべき消費税

補償金等の内訳
土地代金 建物・工作物 動産・立木 移転雑費
補償金 2,000万円 500万円 60万円 100万円 2,660万円
消費税 25万円 3万円 2万円 30万円
図2
課税売上割合= 9,000万円 =75.0%(95%未満)

9,000万円+1,000万円+2,000万円
(1) 仮受消費税 = 450万円
(2) 課税売上のみに対応する仮払消費税 = 370万円
(3) 課税・非課税の売上に対応する(共通)
仮払消費税(電気代等に係る仮払) = 20万円
(4) (3)のうち課税売上に対応する仮払消費税
= 20万円×課税売上高割合(75%) = 15万円
(5) 消費税納付額
=(1)450万円-((2)370万円+(4)15万円) = 65万円

補償と消費税

消費税相当額は上記(5)による消費税納付額の算定において控除((2))されるため補償の必要はない。

非課税売上にのみ対応するもの(アパートが移転)

  • 業務等の設定:一般小売業およびアパート経営
  • 売上高・仕入・利益等の内容
売上 仕入・利益等
店舗売上 9,000万円 商品仕入等 6,800万円 アパート修繕 200万円
仮受消費税 450万円 仮払消費税 340万円 仮払消費税 10万円
アパート賃貸料 1,000万円 人件費等 2,000万円 電気代等 400万円
所得(収益) 600万円 仮払消費税 20万円

上記設定の事業者の納付すべき消費税

図3
課税売上割合= 9,000万円 =90.0%(95%未満)

9,000万円+1,000万円
個別対応方式
課税売上の仮受消費税 = 450万円
課税売上に対応する仮払消費税 = 340万円
共通の仮払消費税額 = 20万円
消費税納税額
=450-(340+20×0.9) = 92万円

上記の事業者が公共事業等による補償を受け移転した場合の納付すべき消費税

補償金等の内訳
土地代金 建物・工作物 動産・立木・
アパート部
移転雑費・
アパート部
店舗部分 アパート部分
補償金 2,000万円 0円 3,000万円 300万円 300万円 5,600万円
消費税
-
0円 150万円 15万円 15万円 180万円
図4
課税売上割合= 9,000万円 =75.0%(95%未満)

9,000万円+1,000万円+2,000万円
個別対応方式
(1) 仮受消費税 = 450万円
(2) 課税売上のみに対応する仮払消費税 = 340万円
商品仕入等に係る仮払
(3) 課税・非課税の売上に対応する(共通)
仮払消費税(電気代等に係る仮払) = 20万円
(4) (3)のうち課税売上に対応する仮払消費税
=20万円×課税売上高割合(75%) = 15万円
(5) 消費税納付額
= (1)450万円-((2)340万円+(4)15万円) = 95万円

補償と消費税

アパート移転費については、アパート賃貸料が課税売上でない事から仕入税額控除されていない事から補償が必要。アパート移転費の消費税150万円

課税および非課税売上に対応するもの(変電施設の移転)

  • 業務等の設定:一般小売業およびアパート経営
  • 売上高・仕入・利益等の内容
売上 仕入・利益等
店舗売上 9,000万円 商品仕入等 6,800万円 アパート修繕 200万円
仮受消費税 450万円 仮払消費税 340万円 仮払消費税 10万円
アパート賃貸料 1,000万円 人件費等 2,000万円 電気代等 400万円
所得(収益) 600万円 仮払消費税 20万円

上記設定の事業者の納付すべき消費税

図5
課税売上割合= 9,000万円 =0.900(95%未満)

9,000万円+1,000万円
個別対応方式
課税売上の仮受消費税 = 450万円
課税売上に対応する仮払消費税 = 340万円
共通の仮払消費税額 = 20万円
消費税納税額 = 450 - (340 + 20×0.9) = 92万円

上記の事業者が公共事業等による補償を受け移転した場合の納付すべき消費税

補償金等の内訳
土地代金 移転料 移転雑費
店舗部分 アパート部分 共通部分 共通部分
補償金 1,000万円
-
-
200万円 60万円 1,260万円
消費税
-
-
-
10万円 3万円 13万円
図6
課税売上割合= 9,000万円 =81.8%(95%未満)

9,000万円+1,000万円+1,000万円
個別対応方式
(1) 仮受消費税 = 450万円
(2) 課税売上のみに対応する仮払消費税 = 340万円
商品仕入等に係る仮払
(3) 課税・非課税の売上に対応する(共通)
仮払消費税(電気代等に係る仮払) = 33万円
(4) ((3)のうち課税売上に対応する仮払消費税
=33万円×課税売上高割合(82%) = 27万円
(5) 消費税納付額
= (1)450万円-((2)340万円+(4)27万円) = 83万円

補償と消費税

共通部分の移転費については、(3)の33万円のうち(4)の27万円が仕入税額控除の対象となっており、全額仕入控除されていない。(消費税相当の一部)33万円×(1-課税売上高割合82%)≒6万円は補償対象となる。