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非常勤講師体験談

先生と呼ばれて

去年の4月より母校である東海工業専門学校で、非常勤講師として週に1日測量や設計の講義を行っている。

講師をするというのは、大勢の生徒たちの前で全員が理解出来るように話しをするという事で、非常にプレッシャーがかかります。普段会社など1対1で相手の反応を見ながら話しをするのは容易だが、大勢の生徒たちの反応を1人1人見ながら話しをするのはとても大変だ。

授業を行う際に心がけたのは、その日の講義内容にあった自分の体験談を交える事だ。特に失敗談などを授業の始めにする事で、その日の講義内容にとても興味を持ってくれる事が多かった。

自分が学生だった時を思い出してみると、お世辞にもまじめな生徒ではなかった。そんな自分が先生と呼ばれるのは、最初とても照れくさいものだったが、慣れてくるとこれがとても気持ちいいものである。

人生の中で、先生と呼ばれる機会はなかなか無い事だと思うので、今のうちに心ゆくまで味わっておきたいと思う。

岡崎実習にて

東海工業専門学校の測量設計課では、1年生の時には夏と冬の年2回、2年生の時には冬に年1回、岡崎の実習場で測量の勉強を行っている。

私は毎日仕事で現場に出ているので山を歩くのは慣れているが、普段教室で講義を受ける事の多い生徒たちは、現場での実習がとても疲れるようだ。

学校の校庭で測量器機を据えるのは、生徒たちにも容易に出来るのだか、山の斜面にある岡崎の実習場に器機を据えるのは、とても苦労して行っている。生徒たちの手付きを見ていると、器機を倒しそうになりながら作業を行っているので、とても心配になり注意もしたくなってしまう。

しかしここで生徒たちが自主的に作業を行っているのを口出ししてしまうよりも、自分たちで考えて行動する姿を見届ける方がいい場合もある。

実習の作業が終わって自分たちでやり遂げたという生徒たちは、社会人に一歩近づいたとても充実したいい顔をしていた。その顔を見た時、講師をやって良かったと嬉しくなる瞬間である。

卒業式

教え子たちが卒業する日が訪れ、初めて教壇に立った日から起ったさまざまな出来事が思い出されました。

世間ではバカな子ほどカワイイという言葉がありますが、講師をやっていてその言葉の意味を実感する事が出来ました。

理解の遅い生徒に何回も繰り返し説明し理解してくれた時の嬉しさは、忘れられないものです。自分が学生の時に体験した計4回の卒業式とはまた違った立場で、先生として生徒たちを送り出すという初めての卒業式は、生徒たちとの別れを寂しいと思う気持ちよりも、生徒たちが社会人として旅立って行く事を嬉しいと思う気持ちの方が大きく、また学校で学んだ経験や知識を生かして、頑張って欲しいと思う2つの気持ちが目頭を熱くさせました。

最後に先生というなかなか経験する事が出来ない立場を与えて下さった東海工業専門学校の先生方、会社の上司の方には感謝の気持ちでいっぱいです。また、不慣れな自分の講義をまじめに聞いてくれた生徒たちにも感謝申し上げます。